面白いけど胃が痛くなる本を読んだので紹介したい

ゾンビランドサガの映画を心待ちにしているボンレスハムです。
今回は、弊社の福利厚生の一つである「書籍購入制度」を活用して読んだ本の中で、特に面白かった一冊をご紹介します。
読んだ本
今回手に取ったのは、こちらの書籍です。
『ソフトウェア開発現場の「失敗」集めてみた。42の失敗事例で学ぶチーム開発のうまい進めかた』
読み始めてまず目を引くのは、可愛らしいキャラクターたち。しかし、読み進めるうちに、そのビジュアルとは裏腹に、リアルで深刻な「開発現場の失敗談」が次々と登場し、思わず引き込まれました。(可愛らしい絵がないと、内容が重すぎて読むのが辛いかもしれません笑)
本書の舞台は、ロボットアームの検査・調整工程を自動化するソフトウェアの開発現場。その中で実際に発生した「失敗」の数々が、42個の事例として紹介されています。
失敗事例は、以下の6つのカテゴリに分類されており、プロジェクトを進める際に時折振り返ることで、課題やリスクの客観的な分析に役立ちそうです。
- 企画
- 仕様
- 設計・実装
- 進捗管理
- 品質評価
- リリース後
印象に残ったフレーズ
本書には、開発現場でのリアルな「失敗談」が詰まっており、印象に残る文章がいくつもあります。私が気に入ったものをいくつかご紹介します。
- 「結局デスマーチにデスマーチを重ねることになってしまいました。」
- 「作ったときにはここにあるから大丈夫と思っていたあの仕様書、今はどこに行ってしまったのか、もう誰にも行方はわかりません⋯⋯。」
- 「修正が新たなバグを生む『バグ無限地獄』」
- 「会議が会議を呼ぶ『増殖する会議』」
- 「僕のPCでは動きますよ」
開発経験者ならこれらの文章だけで現場が想像できるのではないでしょうか。。。私の場合は特にEp.18『もう開発環境がない 伝説のオーパーツ』の内容が過去を鮮明に思い出させてくれました。
詳細は書けませんが、まさに「あるある!」と共感しながら、「あのときは大変だったなー」と思い返しながら読みました笑
また、個人的に刺さったものもいくつかありました。
- 「自社で取り組んだことがなければ、それは新技術なのです。」
- 「仕様は間違いなく、間違って伝わっている」
どちらも当たり前のことではあるのですが、これまで考えたことのなかった視点でしたが、「確かに!」と納得させられました。自分の認識が変われば、向き合い方も変わるのでこういう気付きは大事ですよね。
開発に関わるなら、おすすめです!
本書を読みながら、自分のプロジェクトに当てはめて考えることで、経験が少なかったり、うっかりして見落としがちなポイントを事前に察知できるのではと感じました。プロジェクトは生き物なので、状況は日々変化していきます。その変化を察知し、適切な対応を行うために本書を読むことで息抜きをしながら、振り返りを行えそうです!
本書では、多くの失敗例が紹介されているので、「自分ならどう対応するか?」と考えながら読むことで、著者の視点を学べるのも面白い読み方かと思います。
私は主にWeb開発に関わることが多いため、本書で紹介されていたハードウェア開発の視点はとても新鮮でした。しかし、開発経験のある方なら誰しも「自分にもあった……」と共感できるエピソードが満載です。
同じようなWeb系の方にも、またプロジェクト管理やチーム開発に関わる方にも、ぜひ一度読んでみてほしい一冊です!
ボンレスハム
のんびりって言葉が好きです